# 11 作業の実行に必要なサービスや物品を外部から取得する「プロジェクト調達マネジメント」 (対応する童話: 「シンデレラ」) **中心主張**: 調達マネジメントは、作業の実行に必要なサービスやモノを外部から取得・購入または委託するプロセスである。要点は「誰を、何を、いつ準備するのか」を先に決めること、内外製分析で外注の是非を判断すること、契約タイプごとにコスト増リスクを誰が負うかを理解して選ぶこと、そして選択肢を1つに絞ったまま交渉に入らないことである。 **実践指針** - 外部から調達する場面では、まず内外製分析を行い、自前でやるか外から取得するかを判断せよ。判断の前に「誰を、何を、いつ準備するのか」を決めておく。 - 契約を選ぶ場面では、コスト増のリスクを誰が負うかで選べ。定額契約なら納入者、実費償還契約なら購入者がコスト増リスクを負担する。中間が必要ならT&M契約(上限価格の設定も検討)。 - 調達を準備する場面では、調達品目ごとにどの契約タイプで取得すべきかを検討し、調達文書や発注先選定基準を作成して、外注契約の準備計画を行え。 - 発注先を決める場面では、いきなり交渉に入るな。通常は調達文書を納入候補に配付し、必要に応じて入札説明会を行い、提案書をステークホルダーと相談しながら評価して選定する。「シンデレラ」は魔法使いしか選択肢がなかったため、いきなり交渉に入った。 - 契約後の場面では、購入者と納入者の双方が契約や合意書に従い実行しているかを確認せよ。購入者は契約内容を基に納入者の活動や進捗の確認、納品された成果物の検証を行う。 - 契約の履行に問題がある場面では、必要に応じて納入者と交渉し、納入者が契約を守っているかを確認したうえで、適宜、契約の見直しや変更要求を行え。 **根拠となる事例・考え方** 「シンデレラ」の物語では、シンデレラが内外製分析を行い、魔法使いに協力してもらうことを決めた。舞踏会参加のための協力の合意も得ている。しかし、選択肢が魔法使いしかなかったため、いきなり交渉に入っている。通常であれば、調達文書を納入候補に配付し、必要に応じて入札説明会を行い、納入候補からの提案書をステークホルダーと相談しながら評価し、交渉を経て適切な納入者を決定して契約を結ぶ。 契約タイプは3種類。定額契約または一括請負契約は、支払い額を事前に決めた契約で、納入者がコスト増のリスクを負担する。実費償還契約は、実際の費用を購入者が払う契約で、購入者がコスト増のリスクを負担する。タイム・アンド・マテリアル契約(T&M契約)は、定額契約と実費償還契約の両方の特性を持つ中間的な契約タイプで、人月などの単価で契約し、上限価格を設定することがある。 **キーワード** - **内外製分析**: 必要なサービスやモノを自組織で作るか、外部から取得・委託するかを判断する分析。 - **調達文書**: 納入候補に配付する、調達の要件や条件を示す文書。 - **発注先選定基準**: 納入候補の提案書を評価するための基準。事前に作成しておく。 - **定額契約(一括請負契約)**: 支払い額を事前に決めた契約。納入者がコスト増のリスクを負担する。 - **実費償還契約**: 実際の費用を購入者が払う契約。購入者がコスト増のリスクを負担する。 - **タイム・アンド・マテリアル契約(T&M契約)**: 人月などの単価で契約する中間的な契約タイプ。上限価格を設定することがある。