# 8 チームを組織し、メンバーを活躍させる「プロジェクト資源マネジメント」 (対応する童話: 「桃太郎」) **中心主張**: 資源マネジメントの対象は、必要な材料や装置などの「物的資源」と、チームメンバーなどの「人的資源」の両方である。必要な資源を特定して獲得し、チームのパフォーマンスが上がるように働きかけ、計画と実績を管理して、不足や対立には是正処置を打つ。 **実践指針** - 資源を計画する場面では、資源の特定・獲得方法・組織図と役割分担(役割と責任)・トレーニング方法を決め、資源マネジメント計画書として文書化せよ。 - 必要量を見積もる場面では、アクティビティ・リストとアクティビティ属性、および資源カレンダー(どの資源がいつ利用できるか)を基に、必要な資源と量を算出せよ。 - 資源を確保する場面では、必要な役割やスキルを満たすメンバーを選出し、交渉や調整をして実際に獲得せよ。桃太郎がきびだんごでイヌ・サル・キジを仲間にしたように、相手にとっての対価を用意して交渉する。 - チームのパフォーマンスを高めたい場面では、チームワーク強化の活動や環境整備、トレーニング、表彰と報奨を行え。舟の上での定例会議のように、コミュニケーションする機会を増やすこと自体がチームワークを強化する。 - チームの状態を読む場面では、タックマンモデルを使え。特に動乱期の対立を「壊れかけている」と誤読せず、安定期・遂行期に至る過程として扱う。 - メンバー間の対立やコンフリクトが起きた場面では、相手を否定せず、チームの課題として解決に取り組め。 - 実行中の場面では、メンバーの作業・活動・行動を観察し、対話し、評価してフィードバックせよ。あわせて物的資源が計画通りに使用されているかを監視し、資源が確保できないなどの問題があれば是正処置を行え。 **根拠となる事例・考え方** 「桃太郎」では、桃太郎が鬼退治をするために必要な役割やスキルを満たすメンバー(イヌ、サル、キジ)を選出し、きびだんごという対価で交渉して仲間にした。これは資源獲得プロセスそのものである。チーム育成の面でも、舟の上での定例会議など、チームみんなでコミュニケーションする機会を増やしてチームワークを強化していた。また、メンバー間の対立やコンフリクトの解決支援も、桃太郎の物語にあったように、相手を否定せずチームの課題として解決に取り組む必要がある。 チームワーク強化には、通常、多くのステークホルダーと連携しプロジェクトを進めるためのコミュニケーションや人間関係のスキル向上も必要になる。 タックマンモデルの5段階は、成立期(お互いのことを知らない。共通の目標も定まっていない)、動乱期(意見の食い違いや、作業の進め方ややり方についての対立が生まれる)、安定期(メンバーがお互いの違いを認め合い、チーム内の関係性が安定する)、遂行期(チームで相互を助け合うようになり、チームの生産性が高い)、解散期(プロジェクトが終了し、チームは解散する)。 **キーワード** - **物的資源/人的資源**: 資源マネジメントが扱う2つの対象。材料・装置などと、チームメンバーなど。 - **資源マネジメント計画書**: 資源の特定、獲得方法、組織図と役割分担(役割と責任)、トレーニング方法などを文書化したもの。 - **資源カレンダー**: どの資源がいつ利用できるかを示す情報。必要な資源と量の算出に使う。 - **タックマンモデル**: チームの発展段階を成立期・動乱期・安定期・遂行期・解散期の5段階で捉えるモデル。チームワーク強化の理解に役立つ。 - **コンフリクト**: メンバー間の対立。相手を否定せず、チームの課題として解決に取り組む。